虫垂炎は、炎症がひどいと手術がすすめられます。虫垂切除術といって、文字通り虫垂を切り取ってしまうものです。
昔は盲腸と言えば手術が当たり前でしたが、近年では軽度な炎症であれば、絶食、輸液管理(点滴による水分や電解質の補給)、抗生物質とによる投薬治療によって回復を試みることも増えています。

外科的治療で手術するか、保存的治療で投薬治療するかの線引きは、あいまいなところもあって、患者本人の希望でどちらにするか決まることも多いです。
この数値がこれ以上だと手術です、みたいな基準がないため、医者の方針によるところも大きいです。

抗生物質とは、簡単に言うと細菌だけを殺したり、繁殖を抑えたりする化学物質です。盲腸の場合は、点滴注射による投薬が主です。軽度の場合は、内服の抗生剤で通院治療するケースも。

この、手術をしないで治療することを、「盲腸を散らす」を言います。
この「散らす」は、盲腸のときくらいしか耳にしない使い方ですが、国語辞書にもちゃんと載っています。

大辞泉
はれ・しこり・痛みなどを、切開しないで押さえたり、なくしたりする。「盲腸炎を―・す」「鬱血(うっけつ)を―・す」

 

大辞林
腫(は)れ・炎症などを、手術によらずにおさまるようにする。

これまで、原則として手術をするという考え方が主流でした。昔は、炎症を起こしていなくても、帝王切開などの開腹手術をするときに、ついでに虫垂を切除することもあったくらいです。

現在では、初回の治療選択として抗生物質の方が手術よりもすぐれているという海外の検証結果もあります。
(日本では欧米と同じ量を投与できないものがあるため、日本でも当てはまるかは疑問)

パンスポリンなぜ散らすと表現するようになったのかは定かではありませんが、「菌を蹴散らす」とか、「集中した痛みがばらばらになって消えていくイメージ」などから誰かが使い出したのではないでしょうか。

実際の保存的治療

炎症を抑えるには、安静が大切。そのため、入院して治療することになります。消化管を休ませるためには、食事はできません。最低3日間は絶食して、抗生剤を点滴で投与します。
入院日数としては、手術する場合はほとんど変わらないでしょう。

炎症が抑えられても、再発する可能性は残ります。繰り返す場合は手術の対象となります。

ちなみに、私の場合は手術しましたが、抗生剤も点滴しました。
セフェム系抗生物質製剤 パンスポリン静注用1gでした。
同室の手術をしなかった盲腸の方も同じ点滴でした。

これを一日に二回点滴しました。
点滴を5日間行った後、ペングッド錠250mgという飲み薬になりました。

どうせ薬で散らしても、再発の可能性が高いなら手術した方が気が楽かもしれません。
ただ、手術が嫌なら、一度は保存的治療を試してみるのも方法ですね。

関連性の高い記事:

  1. お腹が痛い!「病院は何科を受診?」
  2. 盲腸の位置はどこの場所?
  3. 医療費は?盲腸で入院して手術した費用 
スポンサードリンク